FREE フリー (クリス・アンダーソン)

【デジタル世界のフリー:安すぎて気にならない!?】
【アイデアはフリー?】
イデアは事実上、コストを要せず無制限に伝わっていく。特許制度の生みの親であるトマス・ジェニファーソンはそのことを上手く表現した。
「私からアイデアを聞いた者は、私のアイデアを減らすことなく、それを利用することができる。まるで私のロウソクから火を貰った者が、私のロウソクを暗くすることなく明かりを受け継ぐように。」

要するにアイデアは究極の潤沢な商品で、伝達のための限界費用はゼロなのだ。さらにアイデアはみずから遠くへと伝わることを望み、触れたものすべてを潤沢にする。社会でこのように広まる事を特にミームと呼ぶ。
しかしビジネスにおいては特許財産法でアイデア不足を人為的に起こさせることで金を儲ける。人為的にアイデア不足を起こさせるのが企業秘密や著作権、特許だ。
つまりアイデアは多くの人に伝わるのが自然だが、ビジネスではその流れをしばらくのあいだせきとめて利益をあげているというわけだ。

コモディティ化した情報(誰もが同じものを得られる)は無料になりたがる。カスタマイズされた情報(その人にだけ与えられる特別なもの)は高価になりたがる。